民法改正に伴う連帯納税義務者への課税について
印刷用ページを表示する 掲載日:2024年4月23日更新
民法改正に伴う連帯納税義務者への課税について
これまで、共有物に対する固定資産税は、共有者が連帯して納付する義務を負い、連帯納税義務者の一人に対して行った減免は、他の連帯納税義務者にもその効力を生じるとされていましたが、民法の一部が改正されたことにより、連帯納税義務者の一人に対して生じた事由は、原則として他の連帯納税事義務者にその効力を生じないことになりました。
そのため、共有者の一人が固定資産税の減免を受けたとしても、原則として他の共有者に減免の効力は及ばず、全額課税されることになります。
ただし、民法第441条ただし書きの規定により、他の共有者に対しても減免の効力が及ぶことについて申立があった場合は、従来どおり減免します。申立をされる際は、減免申請時に共有者の一人以上からの申立書の添付が必要です。
(参考)
■民法第441条(相対的効力の原則)
第438条、第439条第1項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。
ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。
■地方税法第10条の2(連帯納税義務)
共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。
(用語解説)
共有物・・・2人以上の者が同一の物に対して共同して一定の割合で所有権を有している物で、固定資産税においては、固定資産が2人以上の者により共有されている場合をいいます。
連帯納税義務者・・・共有物に対する固定資産税について、共有者は各持分に関係なく、それぞれが全額を連帯して納付する義務を負っています。この連帯納税義務を有する共有者を連帯納税義務者といいます。
そのため、共有者の一人が固定資産税の減免を受けたとしても、原則として他の共有者に減免の効力は及ばず、全額課税されることになります。
ただし、民法第441条ただし書きの規定により、他の共有者に対しても減免の効力が及ぶことについて申立があった場合は、従来どおり減免します。申立をされる際は、減免申請時に共有者の一人以上からの申立書の添付が必要です。
(参考)
■民法第441条(相対的効力の原則)
第438条、第439条第1項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。
ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。
■地方税法第10条の2(連帯納税義務)
共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金は、納税者が連帯して納付する義務を負う。
(用語解説)
共有物・・・2人以上の者が同一の物に対して共同して一定の割合で所有権を有している物で、固定資産税においては、固定資産が2人以上の者により共有されている場合をいいます。
連帯納税義務者・・・共有物に対する固定資産税について、共有者は各持分に関係なく、それぞれが全額を連帯して納付する義務を負っています。この連帯納税義務を有する共有者を連帯納税義務者といいます。