林野庁補助事業「森林サービス産業」第2回地域ワークショップの開催(プレスリリース)
昨年7月に東北地方で唯一採択された、林野庁「森林サービス産業」モデル地域(健康経営分野)の取組として、近年企業等で課題となっている従業員のメンタルヘルス対策のため、恵まれた森林資源を活用し、メンタルヘルス改善を目指したモニターツアーとエビデンス調査を全3回実施しました。
今回の地域ワークショップでは、エビデンス調査結果の発表や事業のまとめ、今後に向けた意見交換を行います。
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林野庁補助事業「森林サービス産業」第2回地域ワークショップ(プレスリリース) [PDFファイル/480KB]
名 称
林野庁補助事業「森林サービス産業」モデル地域(健康経営) 第2回地域ワークショップ
目 的
連携団体及びモニターツアー参加企業等に、本補助事業の実施結果を共有するとともに、モニターツアー等を踏まえた今後の方向性について協議し、令和3年度からの県内企業における具体的な活用など、効果的な事業展開を目指すため。
日 時
令和3年1月29日(金曜日) 午後3時~4時45分
場 所
仙渓園「月岡ホテル」
内 容
参集範囲
連携団体 |
上山市商工会、上山市観光物産協会、山形銀行、上山市医師会、かみのやま病院(臨床心理科)、蔵王テラポイト協会、蔵王坊平観光協議会(ペンション、高源ゆ)、日本クアオルト協議会 |
企業 | モニターツアー参加企業 |
その他 | 山形森林管理署、東北経済産業局 |
主催者 | 上山市温泉クアオルト協議会(会長・委員)、上山市(市長、副市長、市政戦略課・健康推進課・観光課長) |
内容
あいさつ | 上山市、上山温泉クアオルト協議会 |
モニターツアー概要説明 | 上山市 |
モニターツアーエビデンス調査結果説明 |
社会医療法人二本松会かみのやま病院 臨床心理科 佐藤秀実 氏 (株)Yume Cloud Japan 代表取締役 吉田大輔 氏 |
今後の展開に係る意見交換 今後の取組(案)説明 企業等の活用に向けて 地域での受入体制 まとめのコメント |
上山市 モニターツアー参加企業2~3社 蔵王坊平観光協議会、蔵王テラポイト協会 さとゆめ ほか |
林野庁補助事業における取組の概要
モニターツアー「天空のリカバリー」(主に県内企業・事業所等を対象に昨年9~10月に3回実施・全19事業所から32名が参加)
メンタルヘルスをテーマに、森林体験を通して五感を刺激し、自身と向き 合いリラックスする感覚を体験したり、ストレスにつながる重要な要素でもあるコミュニケーションの効果的な手法を学んだりしながら、自然体を取り戻す1泊2日の旅を蔵王高原坊平をフィールドに実施。(◇公認心理師が同行するクアオルト健康ウォーキング◇森の中でクアオルト弁当昼食◇アスリートが指導するストレッチ・入浴体験 ほか)
モニターツアー時にエビデンス調査(2種類)を実施
森林の中で多くの時間を過ごす1泊2日の旅の体験前後で、心身両面、特に心理的な部分でどの様な効果が得られるかについて、下記の調査を実施。
かみのやま病院
POMS2(Profile of Mood States2・世界共通で使用される心身の 状態を見る気分プロフィール検査)を用いて、ツアー開始時と終了時、2週間後の計3回参加者に主観的調査を実施。また、クアオルト健康ウォーキング時には、公認心理師が同行し、森の中でのミニ講話(上手なコミュニケーションの取り方など)を組み入れ、よりメンタルヘルスにつながる新たな内容を実証。
(株)Yume Cloud Japan
山形大学拠点ベンチャー企業が開発する、マインドスケール(問診・脈派・音声・表情に関するデータを収集・統合)を用いて、ストレスを可視化した客観的調査を実施。
森林資源を活かした各種体験プログラムの開発
モニターツアー等を踏まえ、今後、蔵王高原坊平エリアで提供できる、企業従業員の健康づくりや研修等につながる、森林資源を活かした新たな体験プログラムを開発。(例…◇森林浴◇五感を刺激するFive Bath Method◇蜜蝋キャンドルづくり◇アニマルトレッキング◇スポーツ鬼ごっこ◇禁煙教室など)
取材の主なポイント
ポイント1
本市では、既に企業等の健康経営支援を切り口に、糖尿病やメタボ予備群等を対象とした「宿泊型新保健指導(スマート・ライフ・ステイ)ツアー」等を実施している。今回、これまでにない切り口として、企業等で課題となっているメンタルヘルス対策のため、本市ならではの森林を活かした新たなプログラムを開発する
ポイント2
森林の中で1泊2日の滞在をすることでの心理的効果を初調査。市内唯一の精神病院「かみのやま病院」や、山形大学拠点ベンチャー企業と連携し、地域内における専門的知見及び先進的技術と、豊富な地域資源を組み合わせ、他地域に先駆けた取組を実施していく
ポイント3
今回のエビデンス調査結果、森林資源を活かした新たな体験プログラムの開発を踏まえ、メンタルヘルス(対象はあくまで社員全般であり、予防が目的)をはじめ、福利厚生、社員研修などを目的とした活用として、県内企業をはじめ、隣県、首都圏における健康経営推進企業等に対して段階的に提案していく。新型コロナウイルス感染症が拡大し、従業員の健康づくりや自然の中で過ごすことの大切さが見直されている今、企業等が健康経営や働き方改革を実現できる拠点を目指していく