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蔵王かみのやま温泉クアオルト > 【クアオルトの芽vol.11】子や孫の代まで、住んでいることに誇りと愛着の持てる“クアオルト上山”を目指して(ドイツ・クアオルト訪問記(3))

【クアオルトの芽vol.11】子や孫の代まで、住んでいることに誇りと愛着の持てる“クアオルト上山”を目指して(ドイツ・クアオルト訪問記(3))

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年12月1日更新

クアオルトの芽タイトル

 日ごろ、市内でクアオルト事業に積極的に携わり、今回の研修に参加したメンバーの感想を紹介したい。


(1)上山市温泉クアオルト協議会会長
 冨士重人さん(旅館経営/葉山・68歳)
→セバスチャン・クナイプ神父が広めた、クナイプ式(運動・水・食事・薬草・秩序)のクアオルトであるバート・ヴェーリスホーフェンが特に印象深く、本市も温泉を活かしてまち全体で意思表示しながら、“クナイプ式クアオルト”のまちづくりを進めたい。また、まちづくりとしての「クアオルト上山」の実現に向けて、今後も夢を語り続けていきたい。


(2)蔵王テラポイト専任ガイド
 石井 昇さん(ペンション経営/坊平・68歳)
→自分が住んでいる蔵王坊平の環境や地域性の素晴らしさを再確認できた一方で、本市で体験する人がさらにクアオルトの素晴らしさを体感できる方法や場所づくりが必要だと感じた。坊平にさらに魅力あるウォーキングコースを考えるなど、色んな楽しみが出来る場所づくりに努め、「クアオルトといえば蔵王坊平」と思ってもらえるようにしていきたい。


(3)蔵王テラポイト専任ガイド
 大沼邦充さん(羊工房・カフェ経営/坊平・60歳)
→これまで自分が蔵王坊平で生活してきたこと自体がクナイプ式クアオルトに近いと感じた。現在、自分が掘り起こしている昔の修験道をいかしたコースを設定したいと考えており、自分のフィールドをもっと知ることが大切だと思った。今後、クアオルト事業が市民生活の基盤となり、いつまでも全国の見本になるよう共に取り組んでいきたい。

目先の成果だけにとらわれず、地に根を張った取組を実践

クアパーク内にあるクナイプ式施設。地元住民や来訪者が集って冷水の中をウォーキング(バート・ヴェーリスホーフェン) この10年間、前例のない取組に試行錯誤を重ね、私たちは進んでいる方向が正しいのか常に自問自答している。ドイツのクアオルトでは、「他の地域へ移動して行うこと」を想定し、主に治療・保養を目的とした来訪者を対象としていること、また医療保険制度や休暇に対する考え方など、日本との根本的な違いがある。しかし、急速に進む高齢化社会の中、新たに生まれる市民の健康寿命延伸に向けた社会的ニーズを見据えつつ、心の豊かさや暮らしやすさを大切にした、日本ならではのまちづくりとして、本市が進む方向は正しいと実感でき、自信を持つことができた。

 また、今回訪れた場所で特に印象に残ったのは、“自然はすべてを与えてくれる”という哲学の下、多くの人々を救ったクナイプ神父のまち、バート・ヴェーリスホーフェン。クアオルトプログラムを目的とする来訪者をメーンターゲットとしており、5つの確立されたクナイプ療法はもとより、健康の大切さや自然療法の意義を含めて徹底して利用者と向き合っている姿勢、そして障がい者にも優しいまちの雰囲気、住民の心の豊かさを肌で感じ、これぞ本市が目指すべき姿だと思うものがあった。
 さらには、現在の由布院温泉発展の礎を築いた面々が、約50年も前に暗中模索の末その地にたどり着き、自分たちのまちの目指すべき姿としたバーデン・ヴァイラーに行った際は、このまちが大切にし続ける「静けさ」「緑」「空間」を体感できた。
 今回の訪独では、50年100年のまちづくりの言葉の重さを感じるとともに、都市計画を含めた総合的な取組が不可欠であり、目先の成果だけにとらわれることなく地に根を張り“覚悟”を持って、この美しい景観を守り、子や孫の代までここに住んでいることに誇りと愛着の持てるまち“クアオルト上山”にしていきたいと強く感じた。

  (クアオルト推進室 室長・佐々木慶)

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